分隊行動が最重要『Squad』が面白い

Steamにて2017年11月10日〜2017年11月12日に無料プレイキャンペーンをやっていたSquadが面白かったので紹介します。(買いました)

あくまでレビューですので、遊び方やルールはWikiなどを。プレイの様子は当記事用に動画を作ったので下の動画をどうぞ。(Logicoolのバーチャルサラウンドでやってるのでイヤホン推奨)

リアル系FPS

リアル系FPSはゲームでありながらも、どこかの領域でリアルな戦闘を再現しようとしたFPSです。

個人的には戦闘距離被弾ダメージ兵科割合の再現がリアル系FPSの要件です。グラフィックだけリアルなFPSはリアル系FPSとは呼ばせません。

Squadが異例なFPSで有ることを紹介するため、先に既存のリアル系FPSを紹介します。

Arma

リアル系FPSの最北端。軍事シミュレータの異名を持つ。「BFシリーズってどこがリアルなん?」と思ったらArma。Arma自体にもソロプレイヤーモードはあるが、

「死ぬほど広いマップと軍隊用意したから、シナリオやルールは勝手に決めて自由に遊んでね」

というTRPG的なゲームで、DayZPUBGなどArmaのMODからスタンドアローンしたゲームが多数ある。

個人的にはAIの部下を引き連れて陣地制圧をするCTIが好きだが、1ゲームが半日〜1日かかって重い。

【特徴】委託射撃、実際の立ち位置から聞こえるボイスチャット 、立ち・しゃがみ・伏せの中間姿勢がある、部下AI、実際の方向から聞こえる音声チャット、広大なマップ、豊富な乗り物、24時間の戦場再現、敵スポット。

※ 敵スポット、残弾数の表示、マップ範囲などはほとんどサーバー側の設定で変更可能。

RedOrchestra2 / Rising Storm

東部戦線だけのRO2に拡張のRSが発売され、太平洋戦線までカバーした硬派WW2FPS。

ライフル兵以外の兵科数を制限したことで、各兵科は平等でないという概念を再現。

ライフル兵はひたすら前進して敵陣地の制圧。それを援護したり迎え撃つ機関銃。という構図が再現されており、チームの一体感を感じられる良作。陣営司令官 ↔ 小隊長 ↔ 一般兵 という役割があるのもポイント。

【特徴】委託射撃、残弾表示がない、兵科数制限、敵スポット、司令官や小隊長の概念

その他

  • Verdun : WW1のヴェルダン戦線がモチーフのFPS。隊長の笛の音と同時に次の塹壕戦のラインまで銃弾の雨を進んでいく塹壕戦をマルチプレイで再現した意欲作。WW1がマイナーで、ゲームで塹壕戦を体験したい人がいない中、日本でヴェルダンの戦い知ってる人何人いるん?くらいな作品のため、マルチ専用なのに人が皆無。
  • RisingStorm2 Vietnum : 名作RisingStormがヴェトナム戦争になって帰ってきた!システムがRS1そのまま25年進んだ感じで、一般兵が全員自動小銃を持っている。ベトナム戦争なのに旗取り突撃するライトゲームになった印象。BattleField Vietnum、Men of War Vietnumに続き、ベトナム戦争は茨の道らしい。

Squad

では、Squadのリアルさとは何でしょうか。

特徴から上げていきます。

特徴

  • 狭いマップでも1km四方以上でマップが広め(戦闘範囲がリアル)
  • 兵科数に制限がある(兵科バランスがリアル)
  • 残弾数が表示されない(現実では当たり前)
  • リスポーン条件が厳しい(死に対するペナルティが他FPSより重い)
  • ショートカットキーによるプリセットのコミュニケーションが一切ない
  • 敵のスポットが無いのでボイチャで報告
  • 喋っている方向から聞こえるボイスチャット(コミュニケーションがリアル)
  • 陣営のHQ以外のスポーンポイントは小隊長が建設する必要があり、建築には部下と資材が必要(連携の強要と後方支援の概念がリアル)

簡単にまとめると、

分隊行動で密なコミュニケーションをしなければ勝てないし、単独行動が死ぬほどつまらないゲームです。

面白いところ

特徴からもわかりますが、Squadは名前の通り、コミュニケーション、リアルな小隊行動に振り切っており、小隊長と隊員が連携する事で有利になるシステムです。

システム的な連携の強要

システム面での連携が必要なポイントは主に以下の3種類

  • 同じ小隊員が計9回までスポーンできるRallyPointは小隊長が建設する。周辺に小隊員が1名必要 → 2名以上の連携が必要。
  • 陣営全体がスポーンできるFOBや弾薬補充ができる弾薬庫の設置は、小隊長が場所を指定し、部下が建設する必要がある。 → 部隊を再招集して基地建設をする必要がある。
  • 基地を維持するためにはHQから物資を運搬する必要がある。
  • 各種乗り物は、小隊長が許可しなければ乗れない。 → 単独行動すると徒歩以外の移動手段がない。

結果的に発生する連携

  • スポーンにはコスト(チケットやRallyPointの消費)がかかり、スコアにも影響がある。→ 出来るだけ衛生兵の近くで行動し、回復してもらうのを待つ。
  • 4倍スコープを持っている兵科以外は等倍〜1.5倍でしか索敵できない。 → 味方と索敵しないと死角が多く、すぐ死ぬ。
  • Rallyは小隊長しか作れない。 → 小隊長の近くでリスポーンしやすい。
  • 敵のスポットが一切できず、地図にマーカーを出せるのは小隊長のみ。→ 小隊行動しないと情報が手に入らない。

あらゆる情報は小隊長を経由するため、小隊長の近くにいないと自分自身が不利になることが、連携が起きにくい架空戦争での連携力を作っています。

ただ、ひたすら歩いて死に続けるゲームなんて、誰もしたくないですからね。

お陰で、単独行動したがるプレイヤーがそもそも来ないため、他のFPSに比べて連携が取れたプレイができます。

制約から生まれるリアルなボイスチャット

自動スポットも無く、マーカーを出せるのは小隊長のみ。という過酷な条件の中、必要になるのがボイスチャット によるコミュニケーションです。

Squadには、小隊内ラジオチャット小隊長同士のラジオチャットさらに、同陣営全員に聞こえる生声チャットがあります。

実際に話している人の方向、距離から聞こえること、敵スポットやマーカーが使えないこと、プリセットの音声チャットがないことから、Armaよりも実際の戦闘に近い臨場感を味わえます。

(興味があればイラク戦争のヘッドカメラ映像と、Squadの映像を見比べて見てください)

拙い英語でも

「Enemy spotted. Bravo 3, Keypad 9 4.」

と報告→小隊長が地点をマーク→部隊員全員でクリア。という流れをすべてボイスチャットでこなした後の爽快感は筆舌に尽くしがたい経験です。

まとめ

リアルな戦闘とブリーフィングを再現するため、試合時間は最短20分〜2時間程度になりますが、Armaの半日や1日に比べれば遥かに短く、場合によってはArmaよりも本格的な戦場でのコミュニケーションを体験できます。あと、英語の勉強になります。

声をかけていただければ下手ながらも参加するので、SteamID kirindowsへ声をかけてください。

以上、Squadのレビューでした。

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